新日本プロレス 1986年5月1日(木)両国国技館大会 試合結果

試合開始18時30分 観衆1万200人=超満員

▼15分1本勝負

①○佐野直喜(10分44秒 前方回転エビ固め)×蝶野正洋

▼20分1本勝負

②○ランディ・コーレイ(8分30秒 体固め)×ブラックキャット

▼30分1本勝負

③○ケリー・ブラウン ゲシュタポ(6分2秒 体固め)ドン荒川 ×小杉俊二

④エル・カネック(12分21秒 両者リングアウト)星野勘太郎

▼45分1本勝負

⑤○ディック・マードック マスクド・スーパースター(6分5秒 体固め)後藤達俊 ×橋本真也

▼新日本対UWF、5対5シングル勝ち抜き戦」=各20分1本勝負

<UWF>先鋒 高田伸彦、次鋒 山崎一夫、中堅 木戸修、副将 藤原喜明、大将 前田日明

<新日本>先鋒 山田恵一、次鋒 坂口征二、中堅 越中詩郎 副将 木村健吾、大将 藤波辰巳

(1)○高田伸彦(14分27秒 アキレス腱固め)×山田恵一

(2)○坂口征二(4分40秒 カナディアンバックブリーカー)×高田伸彦

(3)○坂口征二(5分22秒 逆エビ固め)×山崎一夫

(4)○木戸修(3分33秒 首固め)×坂口征二

(5)○木戸修(8分13秒 フェンスアウト勝ち)×越中詩郎

(6)○木村健吾(4分41秒 逆片エビ固め)×木戸修

(7)○藤原喜明(6分56秒 ワキ固め)×木村健吾

(8)○藤波辰巳(8分56秒 逆さ押さえ込み)×藤原喜明

(9)○前田日明(6分30秒 レフェリーストップ)×藤波辰巳

※5勝4敗でUWFの勝利

リング上で前田日明「藤波さん、UWFはいつでも逃げない。もう1度、シングルで闘おう」

高田伸彦「最初に一番小さいの(山田)とやって、その後すぐに一番大きい坂口さんだったでしょ。作戦の組み立て方が難しかったですね。実はね、山田と闘っている最中、もうすでに頭の中は坂口さんとの試合のことでいっぱいだったんですよ。だから、あれだけ山田に攻め込まれちゃったんじゃないかな。坂口さんは蹴っても蹴っても倒れないから苦労した。ミサイルキックは、もうかわされてもいいやって気持ちで出したんです。」

山崎一夫「結果的には、坂口さんに力で押さえこまれ、自分の力が出し切れぬまま負けてしまった。大型の人と闘うときは、もっと工夫しなければ。」

木戸修「自分としては2勝できたし、チームも勝ったのだから大満足ですよ。できれば木村に勝ちたかったがフェンスに激突したときのダメージが残っていた。」

藤原喜明「相手はしぶとければしぶといほどいい。藤波がもの凄く食い下がってきた。俺もその方が闘いやすかった。がんがんくる相手のほうがね。気分的にリラックスしてやれるもんなのさ。これ、わかる?まあ、いいや。俺自身は今後の細かいプランなんてもの、ちっとも立ててないからさ、その日その日を全力でやるだけ。俺はバカですから。もう1回こういう試合があっても、いい試合になるかひでえ試合になるかはわからないよ。俺も37ですからね。いちいち考えながらプロレスやってると疲れちゃうんですよ」

前田日明「試合が始まってすぐ、ハイキックを5,6発入れてみたら面白いように決まるんで、今日はいけると思った。でも、敵をほめるわけじゃないが、今日の藤波さんは最初からハンデを背負ってたからね。正直言って、あの頑張りにはシャッポをぬいだ。本当はベストコンディションで納得いくまでやりたかった。俺と藤波さんが全力で真正面からぶつかり合えばね、これまでのプロレスにはなかった新しい流れが見えてくるはずだと思います。UWFのプロレスには格なんてない。勝ち負けをはっきりし、負けたらまた練習して出直してくればいい。スポーツってそういうもんでしょ?俺は藤波さんの実力を認めます。」

山田恵一「僕の役目は初めから、いかに高田さんを疲れさすか、ダメージを負わせるかであって、勝とうとかそんなこと思ってもみませんでした。高田さんとはもう、ずっと昔から一緒にスパーリングをさせていただいているから、僕の弱点は知り尽くされていて、今日もそこを狙われ、アキレス腱固めを決められました。スパーリングと違うことは、関節技を決められてもロープに逃げられること。僕だって自分のペースに持ち込みたかったから、必死に自分のプロレスをしたつもりです。ラリアットは手応えあったんだけどなあ」

坂口征二「今シリーズ、俺は仕事らしい仕事をしなかったからね(笑)速攻で4人抜きでも5人抜きでもしてやろうと思ったけど、ジャンピングニーの着地を失敗して、右足首をひねってしまった。木戸にあんな技でやられるとは思ってもみなかったなあ。1人、計算が狂ったよ。高田や山崎のキックは確かに凄い。でもあいつら、やれ腕ひしぎだ、アキレス腱固めだって言ってるけどね・・・それだけがプロレスじゃないんだよ。世界は広いんだよって言ってやりたい。若い奴らは俺たちの時代だと思ってるだろうが、俺たちの世代だって、まだまだ踏み台にはならん。そうなったら俺はもうおしまいなんですよ」

越中詩郎「何とかしなければとそればっかりが頭にあって、焦ってしまった。木戸さんは思ったより粘っこくてやりにくかったです。坂口さんと闘ったあとの割にはスタミナもあったし・・・何か無我夢中でやってて、いつのまにか反則負けになっていたって感じです。チームのことを考えれば敗戦は痛かったですね・・・」

木村健吾「木戸さんはスタミナをロスしているはずだから、勝てると思っていた。藤原のワキ固めには気をつけていたんだが・・・こっちは最悪引き分けでも、あとは藤波さんに前田だけをまかせればいいからって思っていたんだけど。今日、こちらが負けてしまったのは俺に責任があるかもしれない。藤原とは久しぶりのシングルマッチだったけど、やっぱりサブミッションっていうのはすごいですね。こっちはスピードとプロレスの技で仕留めようと思っていたけれど、本当にマムシみたいな奴ですよ藤原は」

 

 

▼時間無制限1本勝負

⑦○アントニオ猪木 上田馬之助(8分37秒 体固め)アンドレ・ザ・ジャイアント ×若松市政

※若松市政、久々の現役復帰