新日本プロレス 1994年11月6日(日)後楽園ホール大会 試合結果

試合開始18時30分 観衆1,617人=超満員 ※ビデオ収録

▼「ヤングライオン7番勝負」=30分1本勝負

①○パワー・ウォリアー(7分10秒 ラリアット2連発→体固め)×小島聡

小島聡「こんなんじゃ佐々木さんに申し訳ない。自分では力を目いっぱい出したけど、佐々木さんの足元どころか爪の先にも届いていない感じで、1発目のラリアットで、もう後何だか覚えてない。前よりもっと強く感じた。自分もあれから成長したつもりなのに、何にも変わっちゃいない。自分、佐々木さんに入った時にすごい睨まれて、全然相手にしてもらえなくて、何かそういう思い出がすごい強いんで。そういう自分をここまでしてもらったのも佐々木さんのお陰ですから。佐々木さんにボロボロにやられると、いっつも涙が出てくる。入った時のことを思い出すというか、何かあふれてくるものがあるんで。」

②○エル・サムライ(14分31秒 サンダーファイアーパワーボム→エビ固め)×高岩竜一

高岩竜一「今までサムライさんとは3,4回闘いましたけど、内容的には一番満足している。まだ向こうには余裕がありましたけど・・・。自分はまだジュニアとして、大谷や石沢のようには会社から認めてもらってないので、早くジュニアの一角が占められるように、頑張りたい。」

③○野上彰(12分0秒 ドラゴンスープレックスホールド)×永田裕志

④○飯塚孝之(9分26秒 ヒザ十字固め)×石川雄規

⑤○馳浩(19分42秒 ノーザンライトスープレックスホールド)×安田忠夫

馳浩「普段の練習の成果がリング上に出ますから。レスラーは何があっても、2本の足でリングに立ってなきゃいけないというレスラーの基本ができていない以上、まだ修行でしょう。今日で言えば、リング上でファイティングポーズをとるとか、デビューして8ヶ月でもそれができないんだから、心と体が1つになっていないということを、亀みたいに足をバタバタさせてみっともなくてね。リングでしんどい思いして自分がプロレスラーであることを実感しなきゃダメじゃないかな。まだ時間かかるけど、次にやるまで楽しみにしておきます。少しずつ厳しくしていきます。でも、あいつも少しは自信つけたんじゃないかな。練習とリングの上と差があるんじゃないかな。若い選手は往々にして大口を叩くけど、じゃあもっとちゃんとやってみろよと。我々も逃げないで受けて立つ必要がある。それによって言葉は悪いけど、我々も吸収できるし。」

安田忠夫「デビュー戦より情けない。練習しないと。ボロボロにやられて、また一からやり直しっていう感じです。何をやろうにも見透かされているから全然ダメ。何やっても効かない。ああ、チクショウ!」

⑥○武藤敬司(16分22秒 ムーンサルトプレス→体固め)×大谷晋二郎

⑦○橋本真也(12分53秒 三角絞め)×中西学

※大会MVPは中西学

橋本真也「勝機は何回でもあったけど、中西という人間の怖さというかそういうものを出していかなきゃいけないし、悪く言えばいたぶったというか、そういうことだろうね。あいつの怒りを一度、体験しておかなきゃいけない。一発の強さを持った人間というのはほんとに恐ろしい。中西はそういうものを持ってる奴じゃないかな。今日の控室のこと言ってあげようか。上の選手、みんな緊張してたよ。長州さん、藤波さんたちね、俺らがずっと突き上げてた頃はきっと、こういう気持ちだったんだなって思った。嫌だなあっていう。まだまだだけどね。強くなってくるんだから、それ以上に俺らは強くなんなきゃいけない。馳にしても武藤ちゃんにしてもみんな、いつもと違うような、大一番でもあるような緊張の仕方をしていた。でも、それでいいと思うし、若手だからといってなめてたっていうのは微塵もない。それが凄く勉強になった。」

中西学「MVPをもらったなんんて信じられない。全然こっちのバランスが蹴りとかで崩れているから不用意に飛び込めなかった。潰してみろ!という気持ちを、目を見た時に感じた。SGの時のあの気持ちを橋本さんにあまり信頼してもらえなかったあの気持ちを、今日ここでぶつけていこうとしたけど・・・。俺が持ってたものも出せたと思っている。だけど後が続かなかった。余力が違い過ぎた。一つ一つを、ただ力だけじゃなしに決めていかなければ、それは活かされないということがわかった。橋本さんはただのパワーファイターじゃない。ああいうものを俺は求めている。次のシリーズもあるので、MVPをもらったのは凄く嬉しいけど、自分の形プラス何かを加えて、また次のシリーズに挑んでいきたい。橋本さんとシングルできて・・・ねじふせられたかもしれないけど、粘りが出たというのは、今まで上の方に当ててもらった成果が少しは出たと思う。」