新日本プロレス「平和のための平壌国際体育・文化祝典」最終戦=第2戦1995年4月29日 北朝鮮・平壌メーデースタジアム 試合結果

新日本プロレス 1995年4月29日(土)北朝鮮・平壌メーデースタジアム大会 試合結果

試合開始19時 観衆19万人=超満員札止め ※テレビ&ビデオ収録

▼20分1本勝負

①○ヒロ斉藤(5分29秒 ダイビングセントーン→片エビ固め)×永田裕志

▼女子プロレス=20分1本勝負

②○北斗晶(8分47秒 フブキラナ)×ブル中野

※北斗晶が勝ったと同時に豊田真奈美がリングに駆け上がり、対戦要求。

北斗晶「私の方から豊田に挑戦を申し込みたい心境・・・正直言って、昨日試合をやってみて、平壌に来るんじゃなかったと思うほど悩んだし、一晩中、寝ずに今日の試合を考えていた。私はこれで終わらないし、終わらせてはならない。どんなに声援を受けようと、バッシングをされようと、平壌の人々のように心を一つにさせるのが私の闘い方じゃないの?」

ブル中野「久々に全女らしい試合ができたね。日本で再戦?それもいいけど、世界中をこのカードで回れれば、もっと素晴らしくて面白いんじゃない」

▼20分1本勝負

③○ブラックキャット(4分58秒 ゴリースペシャル)×エル・サムライ

④○ワイルド・ペガサス(6分2秒 ダイビングヘッドバット→片エビ固め)×ワイルド・ペガサス

⑤○スコット・ノートン 蝶野正洋(8分40秒 パワースラム→片エビ固め)×AKIRA 飯塚孝之

AKIRA「今回はプロレスをプロデュースする立場にあった。まるっきりスポーツとして見せるより、昔、デストロイヤーとかマスカラスがいましたよね。ああいった類のレスラーがいたからこそ、日本でプロレスが発展したと思う。だからこそ今回、ああいう恰好をしようと思ったんです。蝶野があんなワガママになってるとは思わなかったんで心外ですね」」

⑥○ホーク・ウォリアー(2分21秒 ダイビングラリアット→片エビ固め)×安田忠夫

⑦リック・スタイナー ○スコット・スタイナー(11分51秒 スタイナーズスクリュードライバー→片エビ固め)×馳浩 佐々木健介

⑧○アントニオ猪木(14分52秒 延髄斬り→体固め)×リック・フレアー

アントニオ猪木「私自身、いくつもの感動がありますけど、また新たな感動を今日は味わわせてもらいました。昨日の反応がいまいちというか、それでちょっと落ち込んだりしてる選手もいたんですけどね、俺が、一夜明けたらガラッと変わるから心配するなって言っておいたんです。それはやはり、初めての土地に自分がなんべんも行って、プロレスをやった経験がありますんでね。そこで、プロレスというのはスポーツ芸術という表現をよくしますけど、リングに立った時に観客が望んでいることを肌で受け止めないといけない。それができるようになれば、もうプロとして一人前なんでしょうけどね。まだまだ、そういう経験が浅い選手が多かったし、みなさん大変いい経験をしただろうというか。こちらの関係者が我々以上にこのイベントにかける熱意というのは凄かった。そういうプレッシャーが非常にきつかったですけど、終わってみればみんな大変喜んでいただいたと思う。それから今ホテルに帰ってきたら、調場っていうか裏にいる女性たちも全部出てきて歓迎してくれた。イラクとかいろんな所へ行った時に経験した、それ以上に・・・国民が私に求めていたものに応えることはできた感じで手を握ってくれて、私自身、目頭が熱くなるような思いがしました。競技場が一つになる、ドーッという、そういう音というかうなりが肌にぶつかってくる感じがしました。プロレスの会場としては大きすぎるというか、東京ドームより遥かに大きな会場で、ほんとに豆粒くらいにしかリングが見えないんじゃないか。そういう中で遠くてもお客さんが動きとか何とか、昨日とまったく違って理解したんじゃないかな。技をかけて投げたり、それが第1試合目から反応が非常によかったですね。こんな素晴らしい場を与えてもらえたというのは、ほんとに光栄というか、ほんとに幸福者だと思います。今日は一つの区切りをつけさせてもらった。後は北尾選手が是非というんで、それはまあ意識を変えて、自分が選手生活をこれから続けていくという意識じゃなくて、若い選手に何か伝えるものがあれば・・・。事実上、議員になったときに引退したつもりでいますから(笑)今は付録だと思ってやってます。フレアーが相手で今日はよかった。最初はジョージ・フォアマンという話があって、この国ではジョージ・フォアマンを誰も知らないし、異種格闘技となるともっとルールがややこしくなってくるという問題があった。それからハルク・ホーガンという話もあって、大変素晴らしい選手ではあるんですが、その人が持ってる魂みたいなもの、これがちょっと違うかな。フレアーは長い間、トップをとってきた。プロレス界を引っ張ってきたプライド。そういう意味では、今日は最高の相手だったと思います。今回のひとつの目的は、私の師匠の力道山という人に対する思いという、そこから始まったわけで、かつて力道山が日本の国民に与えた夢は計りしれない大きな夢だったと思う。それを逆に今度は私がこの国を訪れて、国民のみなさんに夢というか希望というか、そういうものを与えることができた。そういう思いが熱く胸に響いてきます。もう一つ、CNN、ABCの放送内容をさっき聞かせてもらったんですが、プロレスリング・デプロマットというか外交という形で流されたという。非常にありがたいというか、いい感じで扱ってくれた。このイベントがもつメッセージというのが何だろうかっていうのは、まだまだ日本の人たちがわかってない。特に政治家がわかってないというか(笑)今、随所に平和という言葉が出てくる。朝鮮半島と日本、そういう部分で、もっともっとスポーツ交流を高め、一番大事なことはこれだけ多くの日本人が訪朝し、百聞は一見にしかずということで、認識を新たにした。色んな本とか週刊誌に出る部分によって(北朝鮮への)ある意味の偏見がついてしまっている。それが今回の訪朝で、それぞれの人が色んなものを感じたと思います。逆に今度は北朝鮮から日本へ、もっともっと多くの人をお招きしたい。そういう交流から今ある色んな問題を解決していかなきゃいけない。大変な無責任な発言に受け取られては困るんですが、今回のイベントをやってみて、議員バッジをはめるかはめないかっていうのは、さほど大事なことじゃないという気がする。改選ですから、その選挙に向けて頑張りはしますけど、それで当選するかしないかっていうのは私にとってそれほど大きな問題じゃないという気がします。」

 

ochoso

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