パンクラス 1996年1月28日(日)横浜文化体育館大会 試合結果

試合開始17時 観衆5,900人=超満員札止め ※ビデオ収録

▼10分1本勝負

①○近藤有己 D0E0(2分21秒 フロントネックロックでレフェリーストップ→TKO勝ち)×伊藤崇文 D0E0

※近藤有己、デビュー

近藤有己「口には出さなかったけど、伊藤さんにはずっとジェラシーを感じてました。デビューのときもそうだし、トーナメントに優勝したときもそうだし、どんどんと上にいってたから。その伊藤さんに勝てて本当に嬉しいです。」

船木誠勝「デビュー戦としては100点をあげたいです。逆に近藤はこれからのほうがつらいと思いますよ。」

②渋谷修身 D0E0(時間切れ引き分け)國奥麒樹真

※國奥麒樹真、デビュー

渋谷修身「國奥さんの構えと間合いに戸惑ってしまった。これがデビュー戦とは思えない。」

③○ガイ・メッツァー D0E0(時間切れ判定勝ち)×グレゴリー・スミット D0E2

④○冨宅飛駈 D0E0(時間切れ判定勝ち)×リオン・ダイク D0E1

※この日より冨宅祐輔から冨宅飛駈(たかく)に改名

▼15分1本勝負

⑤○ジェイソン・デルーシア D0E0(4分56秒 肩固め)×稲垣克臣 D1E1

⑥○船木誠勝 D0E0(8分42秒 アームロックでレフェリーストップ→TKO勝ち)×柳澤龍志 D0E0

柳澤龍志「やっぱり船木さんとやる時には特別な思い入れがあります。船木さんが最大の目標ですからね。だから名勝負と言われるくらいのレベルの高い試合をしたいけど、いい試合にならなくて悔しい。でも正直に言うと、船木さんとはあまり闘いたくないですね。俺、十字固めよりアームロックの方が苦手なんですよ。船木さんがアームロックばかり狙ってきたのは僕の弱点を踏まえた上での攻撃だったのかもしれませんね。実を言うと昨年11月のメッツァー戦あたりから、試合前に“やだなぁ”と思わなくなってきたんですよ。それまではケガをしたりKOされるのがイヤだったり、試合が始まって3分ほど経つと体中から疲れが出てくることもあった。けれど最近は試合を絶対に捨てないことと誓ってリングに上がれるようになったんですよ。ケガも覚悟で試合に臨んでいます。」

船木誠勝「話にならないほど強くなりましたね。それははっきり言えるんだけど、ただし途中で2回くらい関節を折るチャンスがあったんです。そこでずらしたんですけど、折るぞと言ってもあいつは我慢していたんですよね。結局、最後もレフェリーストップですから。そういうことでアピールするんじゃなくて、やっぱり俺に関節技をとられないようにしないといけないと思うんですよ。」

▼20分1本勝負

⑦○ウェイン・シャムロック D0E0注1(時間切れ判定勝ち)×高橋義生 D0E1

高橋義生「クリーンヒットはひとつもないですよ。汗が飛び散って、入っているように見えても一歩ずらしてましたから。ローは確実に効いてましたよ。あいつの右脚、ぶっ壊れているはずです。すげー痛がってましたもん。ずっとやってればダウン取れたんですよ!」

▼暫定キング・オブ・パンクラシスト決定戦=30分1本勝負

⑧○フランク・シャムロック<2位>(22分53秒 ヒザ十字固め)×鈴木みのる<1位>

※フランク・シャムロックが暫定王者となる。

フランク・シャムロック「兄からは、とにかくリラックスしなさい、とアドバイスされました。今日の選手権は兄のアドバイスとコーチを抜きにして語れません。よく言われたことは『二度目はあると思うな。最初のチャンスをモノにしろ。何もかも100%になっていなければ試合はするな。』ということ。彼は僕にとって、最高の先生であり、最高の兄です。」

鈴木みのる「今日唯一自分が気に入らなかったことがあるとすれば、負けたことぐらいで、試合に関しては今日できる最高のことを僕は出したと思います。体力的にも技術的にも精神的にも出せる物を全部出したんで久々に体が抜け殻ですね今。正直言って船木さんと試合やったような、同じような感覚。例えは悪いかもしれないですけど。またやればいいと思います、僕は。負けるのが馴れっこになったらよくないけど。体力的にも技術的にも気持ち的にも自分で修行して、ルッテンでもフランクでもチャンピオンに挑戦できる力をつけて、また挑戦したいですね。」