パンクラス 1995年5月13日(土)東京ベイNKホール大会 試合結果
試合開始18時30分 観衆7,000人=満員 ※ビデオ収録
▼10分1本勝負
①○稲垣克臣 D0E0(時間切れ判定勝ち 2-0)×渋谷修身 D0E0
稲垣克臣「自分は汗をかいたら技が取りにくくなってしまうんで、早くケリをつけたかったが、思うようにいかなくて」
②○伊藤崇文 D0E0(3分8秒 ヒールホールド)×ジョン・レンフロー D0E2
伊藤崇文「あっさりエスケープするんで、その時点で勝てる!と思いました。あれぐらいのスピードだったら90キロの選手だって動ける。残像しかみえないぐらいまで動きたいですね」
③フランク・シャムロック D0E1(時間切れ引き分け)アラン・ゴエス D0E1注1
※30-30、30-30、30-29で二者がドロー
▼20分1本勝負
④冨宅祐輔 D0E0(時間切れ引き分け)グレゴリー・スミット D0E2
⑤○船木誠勝 D0E0(7分14秒 ヒールホールド)×アレックス・クック D0E4
船木誠勝「そろそろベルトを獲りにいかなきゃいけない。あんまり消極的になるとほんとに忘れられちゃうんで、単なる職人にならないよう気をつけていきたいです。まあリングの上は競争になりますよ。気を抜いたものから順番に落ちていくんじゃないですか。人数も増えてるし、毎回毎回リングに上がってた選手が減っていくわけですからね。」
▼ランキング戦=30分1本勝負
⑥○山田学<4位>D0E1(3分3秒 ヒールホールド)×ジェイソン・デルーシア D0E0
※ランキングはそのまま
▼30分1本勝負
⑦○バス・ルッテン D0E0(2分10秒 ヒザ十字固め)×モーリス・スミス D0E1
▼KING OF PANCRASEタイトルマッチ=30分1本勝負
⑧○鈴木みのる<挑戦者>D0E0(2分14秒 ヒザ十字固め)×ウェイン・シャムロック<王者>D0E0
※初代王者ウェイン・シャムロックが2度目の防衛に失敗。鈴木みのるが第2代王者となる。
(試合後、リング上で)鈴木みのる「今日、僕のことを応援してくれたすべての皆さんと、それと、色んなたくさんの闘いを一緒に乗り越えてきたこの白いコスチュームに感謝を言いたいです。みんなどうもありがとう!」
鈴木みのる「ありがとうございました。あれで決まるとは思わなかったんでちょっと・・・まさかという感じでちょっと信じられないですね。最初、叩かれた時はブレークだと思って、何でブレークなんだって一瞬、思ったんですけど・・・。ベルトって重いですね(笑)これがベルトの重さなんですね。(白いコスチュームにした意味は)これはもう二度と履かないと思ってたんですけど、うん・・・何か今までは・・・正直言うと去年の海外に一人で行っている時に、実を言うと自分で何で試合をするのかとか、何で相手に勝たなきゃいけないんだっていう、疑問を一人になった時にふと思ってしまったおかげで、ずーっと引っかかってしまった。今日なんかその答えを見つけたくて・・・。シャムロックと一番はじめに試合やったのは千何百人しか入っていない後楽園ホールでした。こんな大きなところで、まさかタイトルマッチで彼とやるとは思わなかったすけど。ちょっと疑問っていうか去年からずっと持ってきた悩みっていうんですか・・・ちょっとだけわかったようなわかんないような・・・でもはっきりとお客さんの顔を、みんなの顔を一人一人見えたんで、すごく・・・自分が何でリングに立っているのか、少しわかったような気がします。ま、答えはせっかく悩んでちょっとだけでも出した答えなんで、当分言いたくないんで、とっておきます。ちょっとベルトが大きいんで・・・痩せたんで(笑)まだ手が震えて全然、何を喋っているのかよくわからないです。気持ちはすごいスッキリして試合できたんで。昔、何か前座で第1試合に出てて、そこで相手とにらみ合ってる風景をあのリングの中でチラッと感じてすごくリラックスできました。最後の技なんですけど、ま、ヒールホールドは全然とる気はなかったというか、相手が回転してからの展開っていうのを考えてたんで。結果的には前回、僕が勝った時と同じフィニッシュっていうか・・・ちょっと違うんですけど、僕自身がびっくりしましたね。これで決まるっていうのが、たまたまっていうか、運が良かったなとかね。試合の1週間前に奥歯が割れちゃいまして、練習の時に。スープレックスとかやった時にアゴの上に相手が乗りまして、そしたら歯茎が腫れちゃって、ここ打たれたくないなというのがあったんですけど、掌底が1発ポーンと当たって。シャムロックに限らず他の選手もそうなんですけど、倒れてから自分がどう闘うのかっていうんですか、グラウンドが僕の一番、自分の動ける土俵なんで、そこで決めたというのは、凄く気分いいですね。生まれて初めてタイトルマッチやって、初めて獲ったベルトがパンクラスので凄い幸せです。(チャンピオンになっての抱負は)終わったばかりでちょっと・・・試合の前とかは自分がチャンピオンになったらこうしようとかああしようとか、色々考えたんですけど、終わったら思いつかないですね。考えられないですね。ただ、初代チャンピオンの名前を絶対落とすような闘いは・・・2代目ですから僕が、初代を上回るスケールのチャンピオンになりたいと思います。あとはちょっと、今日は思いつきません。ベルトってこんな重いんですね。オモチャもらった子供みたいですね。でもベルトは、いくら2千万でも3千万でも、やっぱり飾りですから。シャムロックとそれをかけて凄い試合ができたという方が俺にとっての財産です、ほんとに。ゴングが鳴ると同時にドロップキックをやろうと思ってたんですけど・・・できませんでした。迷ったからやめました。何か変な気分ですね。何かボーっとしてますね。今。覚えているのはリングの中であいつと向かい合った時に心臓爆発するかと思ったすよ。その場の雰囲気がかっこいい!って思っちゃいました。あそこからは僕のような調子のいいタイプなんで、のっちゃいました。相手の動きは見えてたんですけど、1発ヒザか何かいいのがポーンと入って。でも痛くなかったすよ。久々に入場しただけで満足しました。すーっごい気合入ったすね、今日はほんと。だからひざ蹴りも効かなかったし。何分ぐらいやったんですか?こういう試合やると、いつも短いんだけど60分やった気がしますね。もう明日から何もやる気ないすよ(苦笑)勝っても負けてもお客さんの顔を見てリングを降りたいと思ってたんで。心の穴、埋まったすね。それも自分の力でもあるし、自分の力だけじゃ無理だし。」