全日本プロレス 1994年12月10日(土)日本武道館大会 試合結果

試合開始18時 観衆1万6,300人=超満員 ※テレビ収録

▼20分1本勝負

①○井上雅央(8分45秒 ブロックバスターホールド)×志賀賢太郎

▼30分1本勝負

②ラッシャー木村 百田光雄 ○小川良成(13分33秒 前方回転エビ固め)渕正信 ×永源遥 マイティ井上

③ドリー・ファンクJr ○ジョニー・スミス(14分0秒 パワープレート→エビ固め)ジ・イーグル ×ファルコン

④○ダニー・スパイビー ジム・スティール(8分40秒 スパイビースパイク→片エビ固め)本田多聞 ×泉田竜角

⑤○ダグ・ファーナス ダニー・クロファット(10分40秒 ダブルインパクト→エビ固め)菊地毅 ×浅子覚

▼公式リーグ戦=30分1本勝負

⑥○秋山準 大森隆男<8点>(9分35秒 ノーザンライトスープレックスホールド)アブドーラ・ザ・ブッチャー ×ジャイアント・キマラ<6点>

秋山準「体調を崩して精神的にも苦しかった。最後に勝ったんでよかったけど、勝ち越したかった。2年前に田上さんと組んで出た時は何もわからなかったけど、今年は僕がやらなきゃ、と思ってました。来年は今年のようにはいきませんよ」

大森隆男「思ったより取れました。ただ、参加する前から得点はあまり気にしていなかったので。自分のアラが改めて見えました。来年につながるリーグ戦だったと思います。」

⑦○三沢光晴 小橋健太<16点>(25分5秒 タイガードライバー→エビ固め)×スティーブ・ウィリアムス ×ジョニー・エース<15点>

三沢光晴「最初の小橋の動きを見て、ちょっときついなと思って、自分の限界まで頑張ってみようと。俺が攻められても向こうも体力を使うわけだから。」

⑧○スタン・ハンセン ジャイアント馬場<15点>(26分30秒 ラリアット→体固め)×川田利明 田上明<15点>

※この結果、三沢&小橋組が2年連続優勝。第25代世界タッグ王者組となる。

三沢光晴「待っている間は何も考えていなかった。考えたくないし。これからまた1試合やるかと思うと、何かアレだしね。その気力はあったけれども。とにかくどっちでもいいから早く決まってほしかった。ベルトが戻ってきたというよりも、新たな気持ちでやらなきゃいけないね。返上したことは割り切っちゃわないと・・・もう自分のものじゃないという。とりかえしてみて?変わんないよ(笑)余計疲れたけど。(最強タッグを振り返って)途中は長く感じた。ヘタなところには絶対負けられない・・・絶対、というのがあったから。俺の中では周りが言うほど苦しくはなかった。実力的なものはつまっていたけど・・・2失点というのは1回負けたのと一緒だから、でかかったよね。(メインについて)勝てば川田組が優勝だったんだから。社長たちは勝っても優勝がなかったわけでしょ。社長の意地っていうのは凄いと思う。(川田組は)チャンスを生かしきれなかったね。やっぱり三冠をとって、本人にしかわからないきついのものがあっただろうし。(1月の防衛戦が決まっているが)そこで負けたら屁みたいなもんだし、社長のお陰で勝ったようなものだから、そこはやっぱり勝たないと。」

小橋健太「ベルトが帰ってきて嬉しいです。(返上については)必死に守ってきたベルトだから寂しかった。2年連続で優勝できたのはすごいうれしい。昔からのビッグイベントで、その中で勝ったというのは名前が残るだろうし。メインは無の状態で見ていた。今日は最初から2試合やるつもりで来たし、場合によっては3試合でもと思っていた。一番きつかった試合?うーん、今日もきつかったね。エースが粘り強かったしね。エースと組んでいた時、2人で世界でやり合えるようにって酒を飲みながら言い合っていたけど・・・。実力以上のものを出してきたことで今後が怖いね。仙台で引き分けて危なくなったけど、社長のところが強いのはわかっていたし、先に4強の中で当たったというだけだから。ケガは言い訳にはならない。リングに立った以上、理由にならない。意識があっても体が前へ出ていかなかったから、三沢さんに迷惑をかけてしまった。来年?3連覇!最強タッグ優勝して、大分とって大阪という目標の1つが達成された。優勝が決まる前に発表になってプレッシャーになったけど、地元の大阪で三冠やりたかったから、一人でも多くのファンと一緒に闘っていきたいね。来年はやるしかないよ。3つ(大分、大阪、山形)で小橋健太をアピールしたい。それでベルトを獲れて防衛できたら最高です。」

川田利明「何か力を出し切れずに終わっちゃった。今年1年、ツキすぎていたから最後に全部ツキが逃げちゃったのかもしれない。自分では頑張るつもりだったんだけど、力出し切れなかった。タッグマッチは難しいよ。引き分けでも同点決勝っていうのはやりにくかったね。お客さんが引き分けを期待しちゃうからね。試合を100パーセント真剣には見てくれないでしょ。馬場さんの大一番での強さをまざまざと知らされたっていうか。仮に引き分けてあのまま同点決勝をやってても負けてたでしょ。来年の世界タッグ?それで負けたら、ちょっと考えなくちゃいけないな。だって、田上と組んで、成績をあんまりおさめてないからね。弱かったら組んでても意味ないね。強くなかったら、取柄ないから。田上が悪いわけじゃないし、俺が悪いわけでもないんだけど。2人でどんどん頑張ってって思ってる時期じゃないしさ。結果が出なきゃダメな時期なのにさ。三冠とるよりも今日勝つ方がもっと嬉しかった。田上と組んできた成果が出せたからね。」

ジャイアント馬場「三沢組が勝った時点で、リングに上がるのが気が重くなった。川田たちと三沢たちと、もういっぺんここでやらせたかったねえ。でも俺がここで負けると、3月には三沢たちにも負けてるし、馬場も終わりかあ・・・になっちゃうし。かと言って、勝ちそうなムードになると気がひけちゃうし。でもやらなきゃやられちゃうし・・・。そういう複雑な気持ちは隠せなかったな。俺自身、えらく調子がよかった。ロウソクの灯が燃え尽きる寸前みたいに(笑)優勝できなくて、ハンセンに申し訳ない。ハンセンは来年もということで、バーバ、バーバと言ってくれたけど・・・この辺でいいじゃないか、と言おうと思ってるんだけど、あまりにも調子が良くてちょっと狂っちゃう(笑)あーあ、こうやって勝つんだったら、三沢たちの試合を最後にしてやればよかったなあ。来年はハンセンにいいパートナーが出てくるかどうか。俺?今日のように勝つのも具合が悪い、負けるのも嫌だって、多少でも気にかかったら、やっぱりやっちゃいけませんよ」

’94世界最強タッグ表彰チーム

殊勲賞:川田利明&田上明組

敢闘賞:スタン・ハンセン&ジャイアント馬場組

技能賞:カンナムエキスプレス

フェアプレー賞:ジ・イーグル&ファルコン組

フレッシュ賞:秋山準&大森隆男組

エキサイト賞:アブドーラ・ザ・ブッチャー&キマラ組

パワー賞:スティーブ・ウィリアムス&ジョニー・エース組

チームワーク賞:ドリー・ファンクJr&ジョニー・スミス組

東京スポーツ特別賞:スタン・ハンセン&ジャイアント馬場組