新日本プロレス 1987年1月14日(水)後楽園ホール大会 試合結果

試合開始19時 観衆2,200人=超満員札止め

▼若手選手公開トレーニング
▼賞品抽選会

①○藤波辰巳(17分32秒 逆片エビ固め)×木村健吾

※試合開始時間7時40分。入場テーマ曲無し。レフェリーは上田馬之助。リングからはスプリングが抜かれ、はずみの無いマットで行われた。場外フェンスの設置は無し。場外カウントは取らず、リング内でのピンフォール・ギブアップ・KOのいずれかの完全決着を目指す特別ルールが採用された。

藤波辰巳「今日の試合に勝ったからって素直に喜びたくもない。あえて他の試合のない日を選んだのは、この試合をこれからの時代へのとっかかりにしたいと思ったからで、今日は前田も後ろの方で観てたようだけど、これからは俺と前田がリング上で向かい合っていくこともファンの夢だろうし、長州や鶴田との闘いにも期待しているはず。そこまでいかなくちゃいけないし、今日の俺と木村の闘いだけで終わっちゃ意味がないんだ。」

木村健吾「情けない男だね・・・親父に申し訳ない。親父に申し訳ない。親父になんと、わびればいい!情けないし・・・なんかこう、レスラーとして出尽くしてしまったような・・・もうレスラーとして自信がなくなったですね。ただ、情けないですね、本当に・・・。木村健吾はこんなもんですかね。これから考えます。木村健吾ファンにすごく申し訳ないですね。藤波さんは何か動かない、根のどっしりした柱のような感じでした。それは自覚からくるものかどうかはわかりませんけど、並たいていのものじゃないですね。昨日までの間、彼は試合をしていて僕自身は自分で好きなように練習ができたんですけども、何かその分だけ余計に歯がゆいですね。自分自身がね、情けないですね。ダメな男ですね。まあ、あとのことはこれから考えます。自分自身がレスリングを続けていくかってことを考えます。親父を一昨年、僕は亡くしたんですけど、今日もいろいろ、出てくる前に話しかけて・・・。まあ親父っていうのはへんだけど、気がふれてるわけでも何でもないんだけど、精一杯やってくるって話をしたんです。ただ本当に申し訳ないです。腰はまだ少し、しびれています。かなり強く絞めたんでしょうね。バックドロップもマットが硬いっていうことで、すごくききました。精神力は向こうの方が上まわっていたんでしょうね。あとは・・・かんべんしてください。」

※翌日、坂口征二宅に木村健吾から「しばらく気持ちを整理する時間がほしい。今日からのシリーズは欠場させてください。」と電話があり、坂口はこれを了承した。